2012年8月13日月曜日

たかが英語(講談社)

著者:三木谷浩史 出版社:講談社 発行年:2012年 本体価格:1000円
 英語というよりもビジネス向けあるいは非英語圏向けのグロービッシュをめざしていたのか、と楽天の目指す方向性がわかる本。電子商取引での通信販売で、さらに東南アジアなどへ国際展開した日本企業あるいは国際展開しようとしている日本企業はおそらく楽天のみ。アジアやオーストラリアなどの社員も雇用してコミュニケーションをとっていく場合、日本語オンリーでは不都合が生じる。そこで今からグロービッシュの下地をつくっておこう、ということのようだ。すでにコンビニエンスストアでは国内店舗よりも海外店舗のほうが数が増えたという現象がある。小売商が国際展開していくうえで、有店舗小売商よりも無店舗小売商のほうが可能性や市場性は高いと見込まれるので楽天のこの壮大な実験は試してみる価値は十分だと思った。流通関係ではこれまで総合商社の語学力が突出していたが、海外展開ということではコンビニエンスストアも電子商取引もベースは同じと考えるべきなのだろう。論理的な話し方などもグロービッシュでやっていくということなので、その手法はほかの業種・業態にも応用できそう。

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