2012年8月26日日曜日

「アレはなぜ合法なのか?」(経済界)

著者:間川清 出版社:経済界 発行年:2012年 本体価格:800円
 購入して読み終わったあとに経済界の新書シリーズであることに気づいた。昔は独特の編集方針による独特のトーンの雑誌がメインの出版社だったが、英語特集なども雑誌で組み、料理の書籍なども発行しているようだ。ある意味では消費者のニーズの多様化にだいぶ柔軟に適応しているようなイメージを受ける。新書サイズの書籍も四六判のビジネス書籍などのニーズをより低価格で受け止める土壌があるし、法律・経済・ビジネス関係の新書書籍はこれからも多数発行されていくのだろう。では四六判の書籍の果たすべき役割は…という新たな模索は始まるが。
 内容的には弁護士の著作物ということもあり、相当にプライバシーなどの配慮されている。明らかに「あの有名人の…」と思わせるエピソードまでもが抽象的にぼかされていて、ここまで配慮しなければならないのか、と逆に本文そのものに驚く。
 刑法の事例がメインだが相続や道路交通法、親族法などの事例も扱われている。なかなかこうした新書で法律のイメージをつかまえるのは難しいが、逆にこうした新書から法律の世界に入って入門書を体系的に読み解いていくという方法だって考えられる。「ブラック企業で働いている店長は労働法で守られているか?」など興味深い事例もあり。

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