2011年12月19日月曜日

佐賀のがばいばあちゃん(徳間書店)

著者:島田洋七 出版社:徳間書店 発行年:2004年 本体価格:514円
 ベストセラーものが好きではない、著者がコメディアンである…といった理由で食わず嫌いをしていたこの「佐賀のがばいばあちゃん」。実際に手にとって読むと、まるっきり忘れていた昭和の時代の「良さ」が香りたつ。川下で川上で洗っている野菜を待ち受けたり、磁石で道路の鉄くずを集めて販売したりと工夫をこらして貧乏を乗り越え、使うべきときにお金を使う…。必ずしも昭和のすべてが良かったわけではないが、それでもすべてを捨て去るにはもったいない時代の雰囲気というのはある。生活のために新聞配達などで働く中学生や高校生もいたはずだが、今は別の理由で禁止というのもなんだか不可思議な気持ちがする。平成大不況の時代だからこそ昭和の高度経済成長期に乗り遅れた世相には学ぶところは大きいはずだが。

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