2010年11月15日月曜日

ハンニバル戦記 中巻(第4巻)(新潮社)

著者:塩野七生 出版社:新潮社 発行年:2002年(文庫版) 本体価格:438円(文庫版)
開戦など予想もしていないローマとカルタゴ。そこにハミルカルの息子天才ハンニバルがスペインで動き始める。後にナポレオンが挑戦するアルプス越えで一気にイタリア半島に侵攻。ローマ帝国の執政官率いるレギオンはその天才的戦術の前に敗戦を繰り返す。そしてハンニバルはローマそのものへの入城ではなくローマ同盟の分散を狙い、ガリア人、エルトリア人、ギリシア人など同盟国への働きかけをおこなう。当時にあって指揮官の性格や天候状況、地理的状況など種々の情報収集をおこない誰もが予想もしない軍団編成と指揮をおこなったハンニバル。「多くのことはそれだけは不可能に思える。ただし視点をかえるとそれは可能なことになる」との名言をはき、現在でも欧州の士官学校では教材となるカンネの会戦での勝利。しかし、そこに若きローマの執政官スキピオが立ちはだかる。スキピオは騎馬兵の充実を図ることからこれまでハンニバルと同盟を結んでいたヌミディアに声をかける。そして両者は再び次の戦闘に向けて準備を始める…。

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