2012年3月24日土曜日

老人性うつ(PHP研究所)

著者:和田秀樹 出版社:PHP研究所 発行年:2012年 本体価格:740円
 いずれ「老化」はだれにもくるものだが、「老化」に対する備えとか予備知識があると、おそらく対処方法もそうでない人に比べて容易ではないかと思う。身体的な老化(調べてみたが80歳ぐらいと20歳ぐらいとでは7割ぐらいで済みそう)はさほど致命的な差異ではなさそうだ。むしろ精神的もしくは知的な面での老化のほうが深刻で、自分がどこで何をしているのかも判断がつかなくなっては、いかに身体が健康であってもすぐだめになってしまうだろう。これまで認知症と診断される患者が多かった老人患者のなかでは老人性うつの患者が多数混じりこんでおり、診察を受けるさいには老人性うつも考慮しておくという調査と、運動不足や日光不足を解消してセロトニンの減少を防ぐ予防法などが紹介されている。またヨーグルトやオリーブオイルの摂取など食生活についての指南のページもある。アルコールについてはほどほどにしておかないと、高齢者のアルコール依存症もけっこう多いという紹介があり、けっこう老人性うつ以外にも高齢者を取り巻く落とし穴の多さにきづく。

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