2012年3月28日水曜日

日本人が知らない「怖いビジネス」(角川書店)

著者:門倉貴史 出版社:角川書店 発行年:2012年 本体価格:724円
 ワシントン条約違反の象牙売買、人間の臓器売買、そして世界の紛争地で莫大な利益をあげる「死の商人」。さらに未承認のボトックス注射、不法滞在者向けの地下病院などやや「重たい怖いビジネス」から笑える「軽い怖いビジネス」まで幅広く収録。体系的な面はあまりないが新書サイズでこれだけテーマが盛り込んであれば十分楽しめる内容。後ろのほうでは中国の偽札ビジネスや知的財産権の侵害などが特集されていて、知的財産権の保護を環太平洋地域で徹底するだけで、確かに日本の貿易収支はさらに黒字が増しそう。偽札が多く貨幣価値も無理無理「元安」に誘導している中国政府だが、そうした通貨政策でしかも偽札が一定程度あるのであれば基軸通貨になるのは難しそう。経済の王道っていうわけではないが、かといって無視もできない人間の「負のビジネス」の最先端がわかる。

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