2012年3月6日火曜日

アカデミー賞の女優たち(新人物往来社)

著者:新人物往来社編 出版社:新人物往来社 発行年:2012年 本体価格:1400円
 赤と黒の2色分解の本というのがやや残念。ただそうした2色で「古めかしい感じ」は逆に醸し出されているかもしれない。第1回から第84回までのアカデミー主演女優賞を受賞した女優を一気に写真入りで配列。簡単な略歴のほか、キャサリン・ヘップバーン、イングリッド・バーグマン、ヴィヴィアン・リー、オードリー・ヘップバーン、グレース・ケリー、エリザベス・テーラーは特別コラムで紹介という趣向。トップはキャサリン・ヘップバーンで、これはまあ順当なところだろう。今からみると「なんでこの映画が」という疑問もなくはないが、第8回のベティ・デイビスや第28回のアンナ・マニヤーニ、第32回のシモーヌ・シニョレ、第34回のソフィア・ローレン、第38回のジュリー・クリスティ、第42回のマギー・スミス、と個々の作品はともかくとして順当な顔ぶれ。ヘレン・ミレンの受賞は当然だけどヒラリー・スワンクは好きになれない、とか個人の趣向丸出しで読み進めることができる。正直、女優さんによってはより深刻なプライベートの事情も抱えていた様子も別の書籍では紹介されているが、そうした部分は穏やかな語り口でオブラートに包まれているのも好印象。ともすればこの手の本では女優さんに対するファンの夢をこわすようなイントロダクションもあったりしたので。映画ズキには手に入れておいても良いかな、という値段の手頃感も。

0 件のコメント: