2010年6月26日土曜日

現代会計入門 第8版(日本経済新聞出版社)

著者:伊藤邦雄 出版社:日本経済新聞出版社 発行年:2010年 本体価格:3500円
 けっして安くはないし、持ち歩きするにも不自由するほどの厚さ738ページだが、それでもやはり面白いこの「現代会計入門」。第8版には「IFRS対応」という帯がつけてあるがこれはこれでしょうがないこととして内容はやはり最新のトピックスを独自の視点で解説していただけるすぐれもの。「研究開発投資の資産性」などトピックスも充実しているほか、昨日(2010年6月25日)の日本経済新聞で報道されていたASBJが「評価・換算差額等」を「その他の包括利益累計額」で表示する「案」を固めた記事などを読むにも下地になる知識を作ってくれる実務性の高い内容。受験簿記などには不向きな内容だが、実務家や営業などビジネスパーソンが読むのには格好の入門書といえるかもしれない。内容的にはかなり高度な部分まで扱っているが…。しばらくはアニュアル・レポートのように頻繁な内容改訂が続くかもしれないが、毎年買い換えるだけの価値はある本だ。「公正価値ってなんだろう」という疑問にも丁寧にこたえてくれる文章と索引検索の充実ぶり。最初はぶあつさに圧倒されるかもしれないが、半分くらいまで読むと一気に最後まで読みたくなるのが不思議なほど。

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