2010年6月20日日曜日

東大読書法(中経出版)

著者:吉永賢一 出版社:中経出版 発行年:2009年 本体価格:1300円
 たしか発行は2009年だったと思うが、カバーの袖の部分に印刷されている著者紹介で「専任講師」と印刷されるべき箇所が「選任講師」と間違って印刷されていた。あまりにもわかりやすいミスだったのでおそらくカバーはその後交換したのではないだろうか。
 さて内容的には「読書」をひとつの技として確立していこうとする著者の努力が伝わってくる力作。「本を解体する」「書き込みをする」といったテクは私と共通でなにかしらの知識や理論をモノにするためには本をバラバラにしたり、何かの資料をはりつけたりといった作業は必要不可欠。同じようにしている人がここにもいる、というのを知ってちょっと安心。人によって本の読み方はそれぞれだが、書かれた文字を血肉にして別のアウトプットに活用していこうという趣旨は共通している。装丁やページを美術的観点から保存するというのは国会図書館や美術関係の仕事だが、基本的に一般人にとっては「読んでなんぼ」のもの。古書店に売ろうなどとは考えずにあれこれ本を汚したりハサミで切ったりしていくのがやはり一番頭に残る作業ではないかと思う。三部作だが実はこの本の前の2冊は読んでいない。今度ちょっと読んで、また自分に取り込めそうな部分を取り込んでいこうかな、と思う。

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