2010年1月16日土曜日

売れるもマーケ当たるもマーケ マーケティング22の法則(東急エージェンシー)

著者:アル・ライズ/ジャック・トラウト 出版社:東急エージェンシー 発行年:1994年 本体価格:1456円 評価:☆☆☆☆☆
 マーケティングというとフィリップ・コトラーが定番だが、いかんせんコトラーの本は読み通しても「わかったような気持ちになるがいまひとつ現場では使いにくい」という「個人的」な印象が。ひるがえってこの本は1994年に日本で発行されて、2009年12月25日の印刷でなんと15年間に22刷。実務を中心に根強い人気があるのは確実な本でさすがマーケティングの本。表紙は緑でさらに「22」という数字でマーケティングの原理をまとめあげ、書店でも手にとりやすい。しかも奥付で22刷となれば置いていない大型書店のほうがリサーチが足らないということにもなる。マーケティングとは知覚の問題だ、といきなり喝破し、その後具体的な項目に移っていくが、文字が大きく読みやすい上、すぐにも現場で使える法則がまとめて掲載されている。もちろん読者によっては「DECの例とか持ち出されても…」という戸惑いはあるが、1994年以後に実際に起こった企業の市場シェアの動向をみるとかなりの確率でこの本の内容は的を射ていることがわかる。歴史がさらにその前の歴史の正当性を証明したという形。ビジネス書籍でこれだけの「法則の的中率」を誇る例は少ないのではないか。個人的には「梯子の法則」にかなり共感。

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