2007年9月30日日曜日

情報整理術66

著者名 ;西村晃 発行年(西暦);1999  出版社;成美堂出版
 ポストイットをはじめとするメモの取捨選択や新聞の切り抜き、そして街角の会話などをすべて素材にして経済記事を書くというオリジナルな発想が素晴らしい。またメモについても一定期間で廃棄したり、テーマごとに並び替えたりといった工夫がなされ、「死んだ情報」や「陳腐化した情報」などへの選別をきわめてアナログに、しかし確実に行っているところが素晴らしいと思われる。
 また長期的目標のためにメモを取るだけでなく、急がない雑用のメモなども一回総覧できるようにしてメモの優先順位を決定していくというのも合理的な方法だ。メモは一種の記憶の補助単位であるわけだから、その格納場所さえしっかりしてれば、あとはメモはその分類にしたがって集積されていくことになる。入ってきた情報はだれにとっても同一だがそこから出される結果は、修正に修正を加えられて似てはいるかもしれないが、実は別のものになっている可能性が高いだろう(もし単一の作品に限定せじメモの整理を3つの作品になぞらえて作っていけば、もっとバリエーションが高まっていくに違いない。500円そこそこの自己啓発マニュアルだが、読み手の側の工夫でさらにいろいろな可能性を試すことができる内容である。

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