2007年9月30日日曜日

成功感性

著者名 ;佳川奈未 発行年(西暦);2006 出版社;ゴマブックス
 おそらくは女性読者を対象とした一種の「ミラクルハッピー」物語。内容的なことはさておいても出版業界の内幕みたいなものが著述されており、「実際に執筆する側」の心の動向などが参考になる。「頭ごなしの批判はだめ」「感謝の心を伝える」っていうのは昔は「そんなものかなあ」などと思っていたが、実際に会社に勤めてみると以心伝心ではなかなか思っていることの半分も伝わらない。感謝の心は「ありがとう」という一言で伝えるほうが確かにシンプル。そして多様な価値観の中では確かに頭ごなしの批判はもう禁じ手といってよい。
 執筆者と食事をとって出版計画をねるという編集部長や社長の態度に感心する。やはり本作りの基本は人と人のコミュニケーションだから表紙のモデルさんの選定にも心配りをする筆者やデザイナーの集団行動とプロ意識がすごい。「感性」の視点や論理はちょっと「違うかなあ」という気もするが、本作りという点では共感できる点がたくさんある。

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