2012年7月2日月曜日

通販だけがなぜ伸びる(光文社)

著者:鈴木隆祐 出版社:光文社 発行年:2003年 本体価格:740円
 「通販」に関する新書で、カタログというのがかなり影響力があるのを実感。パソコンのPDFの画面でもおそらく同じものは閲覧できるはずだが、おそらくそれでは、「購入しよう」というアクションを消費者に起こさせないのだろう。カタログについては商品の質感がでるコート紙のほうが効果が高く、マット紙のようにあえて光沢を抑制するような紙では効果が薄いというから、パソコンの液晶画面ではそれほど効果がでないと思われる。
 事業者によっては配送センターはもちろんのこと動画の撮影をおこなうスタジオまで所有しているというから驚きだが、通販の伸びそのものはかなり理論的に精緻化されており、これから新規参入などは難しそうな感じを受けた。百貨店や総合スーパーなどでも店舗販売とは別に通信販売に乗り出したいところはあると思うが、この新書におさめられたノウハウだけでもかなりの固定資産と人的資本が必要。電話の応対だけでもかなりのプロフェショナルが存在しており、これから老舗の通信販売の事業者が寡占化していく印象を受けた。

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