2012年9月4日火曜日

特殊清掃会社(角川書店)

著者:竹澤光生 出版社:角川書店 発行年:2012年 本体価格:552円
 「特殊清掃会社」…いわゆる「汚部屋」のみならずゴミ屋敷から遺体発見現場までを「清掃」する会社の話だが、ページをめくっていくごとにその「清掃の度合い」と「汚れの度合い」が進化していくのが味噌。
 ただの不用品回収や解体工事ではなく、遺品や記憶から忘れ去られていたヘソクリなどもきちんと管理して部屋の所有者や遺族に返却し、「究極のサービス業」と「究極の顧客満足」をめざす。
 この本を読むとネコを飼おうかな、という甘い考えは捨ててしまうし、「孤独死」や「自殺」の問題点なども即ぶつ的な感覚で理解ができる。なによりもこうした特殊清掃業者の世界にも新規参入が相次いでおり、著者の会社では一種のホスピタリティをもって差別化しているという点が印象的だ。
 

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