2012年9月27日木曜日

ブランドビジネス(中央公論新社)

著者:高橋克典 出版社:中央公論新社 発行年:2007年 本体価格:760円
 無形資産たる「ブランド」は有形固定資産よりもはるかに大事…というのは種々の本で解説されているが、それではどうやったらそのブランドを獲得できるのか、という方法論はまだ読んだことがない。
 フランスには伝統的に商売に対する嫌悪感があるとか、ブランドには永続性が大事…という話はこの新書でもけっこう取り扱われているが、今ひとつ物足りない。「人と同じことをするな」というソニーに井深氏の言葉はもっともではあるが、それでもマネシタとよばれていたパナソニックは日本を代表する立派なブランドになってるし、成功さえすれば一応有形固定資産や棚卸資産にひきずられて無形資産の価値もあがるものなのか、と思ったりもする。
 ファッションの世界のライセンスフィー・ビジネスなどはわかりやすいが、タイトルはブランドビジネスなので、もう少し(たとえばその仮説が間違っていたにしても)大胆な分析をしているブランド関係の本はないものか。やや期待はずれ。

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