2010年7月30日金曜日

「また会いたい」と思われる人の38のルール(幻冬舎)

著者:吉原珠央 出版社:幻冬舎 発行年:2009年 本体価格:1300円
 ビジネスにせよプライベートにせよ一回あってそれっきりではなく、一回あってさらに二回目、三回目と積み重ねが続くことで、いわゆる交友関係が拡大する。基本概念は「反応」。無関心は確かに他人との距離をあける。ちょっとした「反応」があるかないかだけで大きな違いを生む…というのが基本理念の本で、あとはその反応の仕方の問題。反応するのであればもちろんネガティブではなくポジティブな反応のほうが望ましいし、不愉快なことがあれば別のオプションをみつけたり、気分転換する。さらには普段から感謝・感動・関心といういわば前頭葉の働きもフル回転しておくと情報のアンテナもはりやすい。相手の価値観にも気を配るというのは対人関係の基本だが、自分自身の価値観の押し付けにならないように配慮するのは当然のことだろう。そしてさらに「反応」のレベルを加工してより高度に繊細にしていくこと…これは刺激を与えられたときにどう反応すれば生物が多様化・活性化していくのかという実験とよく似ている。タイトルとは裏腹に、自分が一個の社会的生物としたとき、なんらかの外部刺激があったときの「反応」によって他の社会生物とのかかわりも変化するのだと実感。ちょっと面白い対人関係の本。

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