2010年10月5日火曜日

銃・病原菌・鉄 上巻(草思社)

著者:ジャレド・ダイアモンド 出版社:草思社 発行年:2000年 本体価格:1900円
今から10年前に発行された書籍ではあるが、再び新刊書店で平積み状態になっている。文化相対性というのは昔は「当たり前」ではない考え方だったが、歴史が一方向に進化していくというような単純な歴史観から今では「それぞれの地域性などによって文化の様態はさまざま」という考え方のほうが通説になっている。それでは農業の伝播や鉄の利用などの伝播の「差異」はどのようにして発生したのか…ということを明らかにしたのがこの本。スペインとインカ帝国の「激突」で一方が他方を圧倒的な勢いで倒したわけだが、それではスペインはインカ帝国より優れていたといえるのだろうか?いえないのだとしたらどうしてだろうか…そんなあたりを具体的に解説してくれている。「なぜシマウマは家畜化されなかったのか」といった「どうして」「なぜ」をわかりやすく解説してくている。ベスト&ロングセラーだが、やはり売れるのにはそれなりの理由があるとわかった次第。面白いしわかりやすい内容。

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