2010年10月25日月曜日

iPadでつかむビジネスチャンス(朝日新聞出版)

著者:板橋 悟 出版社:朝日新聞出版 発行年:2010年 本体価格:740円 評価:☆☆☆
iPadというとどうしても「電子書籍」という連想がわくが、著者はナビゲーターや学習教材などのほうが汎用性がでてくると主張。一般的に考えられているよりも異業種からの参入のほうが可能性が高いという主張だ。デジタルカメラがそうであったように、カメラ業界よりもそれまで電卓市場で勢力を誇っていたカシオやパナソニック、ソニーといったメーカーがデジタルカメラ市場を席巻したことを想起すれば、iPadのコンテンツは出版社よりも学習塾や地図出版社のほうが勢力を拡大しやすい面が確かにある。いわば「フラットな世界」だから、書籍にかかわらず、情報を画像として表示する技にたけている企業であればゲーム業界からも参入が予想される。携帯することで便利になるのはナビゲーションや学習教材以外にもいろいろ考えられそうだ。「これまでとは違う発想」で物事を考えること、iPodがそうであったように、この本を読めば、読者それぞれの新しいビジョンを開く鍵を得ることができるだろう。

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