2009年2月24日火曜日

サラ金嬢の内緒話(講談社)

著者:小田若菜 出版社:講談社 発行年:2006年
 いわゆる消費者金融の「営業」の場合、新規開拓は本当にティッシュ配りだけなのだろうか…と常々疑問に思っていたが、この本を読んで謎が解消。追加融資に再利用のお勧めという営業開発戦略がメインで、さらにティッシュ配りも場所の地図や電話番号を咄嗟に利用者に知らせる役目があることを知る。あまり消費者金融のティッシュなどは個人的には受け取りたくないのだがその苦労話も書いてあり、同情できる部分も…。予想以上に店舗の面積は狭いのだが、ブラック情報やホワイト情報など情報管理についてはやはり厳しい。個人情報保護法が施行される前から「消費者金融では情報管理が命」と著者は書いており、ライバル会社との競争戦略に個人情報がかかせないことをうかがわせる。団体信用保険や「融資禁止の職種」など入社したての「若手」が書いたとは思えないほどの業界入門の書籍。健康保険証のどこをチェックするのかなど融資のチェックポイントも教えてくれる。おしむらくは2006年の発行なので最近の貸金業規正法改正には対応していないことだがエッセンスは今でも十分通じるものだろう。

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