2008年12月28日日曜日

「経験知」を伝える技術(ランダムハウス講談社)


著者:ドロシー・レナード、ウォルター・スワップ 出版社:ランダムハウス講談社 発行年:2005年 評価:☆☆☆☆☆
 ランダムハウス講談社の翻訳書はやはりどれをとっても秀逸だが、この本も「暗黙知」をいかに他人に伝えるかという一種の心理学的要素も含めてビジネスやそのほかの分野にも応用可能なスキルが紹介されている秀作。経験のレパートリーを拡大して蓄積、さらに蓄積した知識の創造的組み合わせ、さらに知識の移転と興味深いテーゼが多数紹介されている。コーチングを通して自分自身の古い知識をいかにアップデートしていくかもみえるといったメリットも紹介されており、これからさらに読者が増加すること間違いなしの名著だろう。自分自身のディープスマートをいかに構築するべきかといったテーマにも「経験」と「モチベーション」というきわめて明快な解決策が呈示されている点も好ましい。一回読んだだけでは不十分でさらに実践を積み上げつつ、そのたびごとに「暗黙知」を「形式知」に置き換えていくのにも有用なテキスト。

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