2011年7月24日日曜日

人生で最も大切な101のこと(海竜社)

著者:野村克也 出版社:海竜社 発行年:2011年 本体価格:1300円
野村克也氏の著作がここ数ヶ月連続している。もう重鎮でしかも高齢。後の世代に伝えたいことが多々あるのかもしれない。映画評論家の淀川長治さんがやはり晩年インタビュー集なども含めて大量の本を集中してだされていたが、長年の経験や思い出を含む知の集積を書籍の形で残しておこうという出版社の編集者の思惑もあるのかもしれない。また、東北楽天ゴールデンイーグルスがいまひとつ成績が振るわない。野村氏が退団したあとのブラウン監督で最下位。その後星野監督になったが、おおがかりな補強をしてもいまひとつ。これだったら、あと1年くらいは野村監督でいってもよかったのではないか…とヤクルトファンの私でも思ったりする。シーズンで2位の監督を「高齢」を理由に解任するのにはちょっと無理があったように思うからだ。
で、内容的には一種の学習方法や凡人がいかに努力を積み上げるべきか…というID野球の基本について語られている。これまでの著作物を101の見開き構成でまとめなおしたものと考えてもいいだろう。ある意味では読みやすいが、見開き構成にこだわったためか、「あともう少し…」と著述の短さがもったいなく感じることもないではない。ただまだ野村克也氏の考え方を知らない人にとっては入門書として読める。「最後は不器用が勝つ」という言葉に対して、「器用な人はうまくたちまわるなあ」と考えいてる不器用な人にとっては励ましにもなるだろう。

0 件のコメント: