2011年8月23日火曜日

ビジョナリーピープル(英治出版)

著者:ジェリー・ボラス、スチュワート・エメリー、マーク・トンプソン 出版社:英治出版 発行年:2007年 本体価格:1900円
「ビジョナリー・カンパニー3」が今年発刊されたせいもあってか、再び書店に棚ざしされることが増えてきた本。ビジョンをもった人の「十分条件」を探索してみよう…という趣旨の本だが…。翻訳がこなれておらず、非常に読みにくいのが第一印象。トム・クランシーなどさまざまな人間のエピソードが盛り込まれているのは興味深いが、そこからなにかしらの教訓を引き出そうという手法には疑問も感じる。巻末の注記や資料はそれなりに充実はしているが、肝心の索引がない。目次ももっと丁寧に作成することはできなかったものだろうか。簡単なテストも付属しているのだがこの活用方法が不鮮明。408ページ読み込んでやや残念な印象を持った。ドラッカーの取り扱ったミッションの部分を探索していこうという本とも位置づけることができると思う。ただビジョンを持つ人間はそもそもこうした本は手に取ることもないのだろう。ビジョナリーカンパニー2が名作だっただけに、その研究成果をあまり活用できないまま人間に適用しようとした点が重ねて残念。

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