2011年8月8日月曜日

東京古本とコーヒー巡り(交通新聞社)

出版社:交通新聞社 発行年:2003年 本体価格:1429円         2003年当時の古本屋とコーヒー屋さんのいわば「発掘記録」2011年現在ではすでに閉店されている書店や珈琲屋さんや古本屋さんもあるが、それでもこの本の写真を見れば当時の面影にふれることができる。いわゆるガイドブックとは異なり、きわめてこったレイアウトとデザインだ。最初の4ページは2色、そしてその次の16ページは4色。2色と4色、1色のページを効果的に配置し、台割からこっている。索引のデザインもこっており、必ずしも「読みやすい」「使いやすい」という本ではない。この本自体が「街のなかの古本屋」を体現しており、通常のガイドブックというより一種の「作品」のようになっている。階段が名物の古本屋の紹介では、文字も「段差」に組んであり、本に対する愛情が満ち溢れている。組版屋さんや印刷所は泣いたかもしれないが、この本、10年後20年後にはさらに「風俗資料集」として価値もでてくることだろう。

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