2011年1月29日土曜日

野村の実践「論語」(小学館)

著者:野村克也 出版社:小学館 発行年:2010年 本体価格:1400円
野村監督の本は確実に役に立つ。正しいかどうかというのは実際に読者が「実践」しなくては意味がない。最初は「なんとなく正しいのではないか」では、「実際にやってみるとどうなるか」と検証を続けてみて、「結果がでる」。仮説、実践、検証という定番サイクルをへて、それぞれの文章に実践に裏付けられた「英知」があることを感じる。
この本では「論語」と野村監督の文章を比較対象させて、それぞれ意味づけをおこなっているのだが、昔の中国の戦国時代の英知よりもやはり近代野球でその成果を試された野村監督の文章のほうがわかりやすく、さらに応用しやすいという印象をもった。もちろんこの手の本などは相手にもしないというスーパーエリート層には必要のない中身かもしれないが、それぞれに「弱点」や「欠点」を持つ凡人にとっては凡人なりにベストを尽くすにはどうすればいいのか、といった工夫と改善の「種」があちこちに仕組まれている。野球選手のみならずビジネスパーソンにも応用できる文章がてんこもり。

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