2011年1月4日火曜日

知らないと恥をかく世界の大問題(角川書店)

著者:池上彰 出版社:角川書店 発行年:2009年 本体価格:760円
なんだかんだといいつつ、けっこう買って読んでる池上彰さんの本。世界の勢力地図、アメリカの経済覇権主義の転落、基軸通貨SDR、地域紛争、日本の政権交替などが論点。2010年の第15刷を購入して年末に読んだのだが、予想に反して世界の動きの基本的な部分には変更がなかったみたいだ。北朝鮮の砲撃事件などもあったが、中国が距離感をおいた「有効」関係で韓国は強硬路線。アメリカの第7艦隊はあくまで南太平洋上に存在という構図には変わりはないから、「ここらで突破口を開こう」という北朝鮮の思惑があったのかもしれない。EUの抱える問題も明らかにされる一方で、イスラム教のトルコの加盟問題もくすぶるほか、中国の新疆ウイグル地区の思想弾圧問題なども変わりがない(尖閣諸島の問題から類推するとチベットや新疆ウイグル地区への中国共産党の思想弾圧は2011年はもっと激しいものになるのではなかろうか)。一定の基礎知識をこの本でさーっと流してあとは新聞記事で補強する、というのが合理的なニュースの接し方になるだろうか。テレビのニュースは最近見なくなり、新聞記事もあまり目を通さなくなってきたが、逆に新書サイズでテーマごとにコンパクトに解説されている形式だと時間もかけずに一定の理解も得られる。気になるニュースのみ、youtubeやMSNでチェックする。案外こういうニュースの接し方は、ただテレビのニュースを受動的に見ているよりも効率的かもしれない。

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