2010年5月17日月曜日

「合格できる」頭のいい勉強法(新講社)

著者:和田秀樹 出版社:新講社 発行年:2009年 本体価格:857円
 和田秀樹氏の得意中の得意の分野である「勉強法」の本。正直、現在は空前の「勉強法」ブームだが、やはりこのブームは最初の仕掛け人である和田秀樹氏に始まり、和田秀樹氏に終わると思う。現在は過去問題の検討や研究などは常識化しているが、一番最初に過去問題の重要性を説いたのはやはり和田秀樹氏。さらに予習よりも復習という常識をうちたてたのも、睡眠時間を優先せよと説いたのも和田秀樹氏だった。いや、一部ではすでに常識だったのかもしれないが、それを世の中に知らしめた和田秀樹氏の功績はやはり大きい。現在多種多様な勉強法が登場しているが、基本はすべてこの和田秀樹氏の勉強法にあると思う。で、この新しい勉強法も実は過去の和田秀樹氏の著作物の一定の流れにつらなる勉強法だ。「理解」と「合格」は違うという考え方は一部識者の怒りを買いそうだが、かといって「理解」優先で試験に落ちても「識者」はなんの責任もとらない。まずは一定の「結果」を出せ…という「結果主義」の観点からすると、同じ方法の紹介であってもやはりこの本の存在意義はある。なにしろ過去の和田秀樹氏の理論を反復して読むことによってその血肉が自分自身の中にとけていくわけだから。あれこれ読んでも人によって効果のでる勉強法は違うわけだが、同じ著者にこだわって同じ内容を違う言い回しや違う本で学習することにも意味はある。出口は同じでも入り口や通り道は多種多様であるほうが合格にも理解にも近い。そう、濫読も大事だが、これだという理論や考え方であれば同じ著者に徹底的にこだわっていくべきなのだ。

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