2010年4月15日木曜日

42歳からのルール(明日香出版社)

著者:田中和彦 出版社:明日香出版社 発行年:2010年 本体価格:1400円
 けっこうそれなりに売れているようなビジネス本。タイトルの使い方がうまい。「42歳から」という設定もちょうどそれ以上の年齢の読者をつかまえる効果があると思う。一応常識レベルの話がかいてあるわけだがこの「常識」というのが曲者で、「癖のある上司」がある程度の期間にわたり自分のやり方をおしつけるとそれがいつの間にか「固定化」してしまうことも実際には多い。実は「職場のルール」のかなりの部分は限定された地域と「時間」でしか汎用性がないものだけれど、それが固定化されると「その悪しき習慣」にいつのまにか汚染されて固定化された発想とやり方しかおもいつかなくなる。これが一番怖い。強権的な支配力をもつ管理職こそ逆にそうした「ワンパターン」な発想を避けるべきだろう。「ポストは既得権ではない」という教えをなによりも肝に銘じて、公と私をしっかり使い分けることこそが重要ではないかと思う。「死について考える」というやや重いテーマをわりと最初の部分にあげているのも売れた理由のひとつか。

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