2008年8月25日月曜日

和田秀樹の最終最強知的生産術(毎日新聞社)

著者:和田秀樹 出版社:毎日新聞社 発行年:2008年
評価:☆☆☆
 新書よりちょっと大き目の変形サイズの書籍だが,約11冊分の過去の著作物の要約とさらに新しい情報を加えて出版された和田秀樹ワールドの入門書でもあり,和田ファンにとっては「一種の復習効果」にもなる本。「心を開かせる技術」や「すべらない敬語」など巻末には和田秀樹氏が推薦する新書も掲載されており,非常に中身の濃い一冊。最近は学習本や脳科学関係の本がかなりでるようになったが,本家本元はやはり和田秀樹氏ではないかと個人的には考えている。「いかに勉強するか」「どうして勉強が大切なのか」といったことをオカルトではなく精神医学の観点からも明確にしてくれた功績は大きい。和田秀樹氏の理論をベースにしてさらに文房具やノートの使い方など細かな部分ではマインドマップやメモの取り方などといった個別論点にブレイクダウンしていくのが一番学習方法の習得するには速いのではないかと思う。最近流行しているフェルミ推定も確かに仮説を立案する上では有効だろうが,そもそもテレビや飲み会ばかりの生活から学習をしてみたいと思っている人にはレベルが少し高すぎる。日々の生活にちょっとしたアクセントをつける一つの「きっかけ」として本書は利用するのに最適ではないかと思う。

0 件のコメント: