2008年8月14日木曜日

餃子屋と高級フレンチでは,どちらが儲かるか?(ダイヤモンド社)

著者名:林聡 出版社:ダイヤモンド社 発行年:2006年
 会計書籍の中でもベストセラーを記録した本だが遅ればせながら一読。非常に面白い。「もし突然社長に就任したならば…」という設定で自己資本や他人資本といった基本用語の解説から始まり,最後はバランス・スコア・カードの説明で終了する。原価計算をまったく知らない人にも一応の重要用語の説明がされているので理解可能ではなかろうか。ただもっともこの本を楽しく読めるのはある程度実務に携わった人か,原価計算を一定程度学習し終わった人だろう。「経営ビジョン」の設定を具体的な項目にブレイクダウンしていく様子が小説仕立てで説明されているのがイメージ的に理解しやすい。「学習の視点」(価値観,情報の凝縮など)→「業務の視点」(営業活動,製品開発力など)→「顧客の視点」(品質アップ,時間の節約,労力やお金の節約など)→「財務の視点」(収益増大など)といったバランス・スコア・カードのオリジナルな応用も展開。実は続編のほうから先に呼んでしまったのだが,やはりこっちの「餃子…」のほうが面白くてしかも原価管理などの本質について著述されていると思う。

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