2009年10月18日日曜日

実録・闇サイト事件簿(幻冬舎)

著者:渋井哲也 出版社:幻冬舎 発行年:2009年
 いわゆるネットを媒介した犯罪をルポとして伝えながら、「現在の情報モラル」を考えていくという新書。「実態の把握が難しい」とされるのは、リンク、リンクでどんどん飛んでいかないとgoogleですぐ「見つけました」というわけにはいかないあたりが「闇サイト」ではないかと思う。通常、特定の事件についてブログを立ち上げても禁止ワードが混在してくるので、google以外の特殊な検索エンジンか、人海戦術で個別にウェブページをつぶしていくしかないのだろう。いわゆる「隠語」を使われても「実態」の把握には程遠くなるわけだし。
 情報を得るには非常に便利な時代で、通信も楽。そして新しい世界に向けて何かを始めるにも都合がいい時代だが、そうしたツールは「犯罪」にも適用可能。最初に始めた人間はおそらく「次の時代」を見据えて別のことを考えているのだろう。あまり内容が明るいとはいえないが、それでもしかし、読んでおかないと何かとパソコンで検索するのにも支障が生じる時代かもしれない。

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