2009年10月27日火曜日

「周りがチャンスをくれる人」はこんな人!(新講社)

著者:和田秀樹 出版社:新講社 発行年:2006年
 最近いろいろな事柄があり、「チャンス」とか「運」とかいう偶然的なものについて「じゃっかん」考える機会を得た。いろいろなめぐり合わせが確かにあってそれは偶然でもあるし、必然的にそうなったともいえるのだが、「何かやってみないか」と声をかけられたり、あれこれお世話をしていただけるということには、何か「原因」がありそうな気がする。偶然は確かにあるけれど、偶然に出会うための必然的なプロセスってなんだろう…というと、この本に書かれているような声をかけやすいか、かけにくいか。前向きなのか後ろ向きなのか…といった発想のポジションや「雰囲気」って重要だ。松下幸之介さんが「愛嬌は重要」といったとかいうエピソードがあるが、「人工的な愛嬌」はやや見苦しいが、たいして努力もしていないのに「愛嬌のある人」っている。羨ましいかぎりだが、自分自身たいして愛想もよくないし、明るくはないが、わりと「率直過ぎるほど率直に」あれこれいいやすい…という雰囲気があるのは、それなりに得している部分があるような気も。
 不幸の最中で、いろいろな人にお世話になることがあり、「あれこれ言われる」…というのは決してマイナス面だけではないと思った。陰口はちょっとイヤだが、面と向かって「あれこれ」いってもらえるというのは自分のかけがえのない「得する性格」かもしれない。
 今思えば特定の信条などにしばられない、権威主義に毒されない…といった「心がけ」が、そうした「いいやすい雰囲気」に寄与しているのかも。この本は別に難しいことを解いているわけではないのだけれど、「なるほどなあ」という生活レベルで、「チャンスにめぐり合う性格」をわかりやすく解説してくれている。考えてみると「あたりまえ」のことのようにも思えるのだが、でも実は「あたりまえ」のことを「さりげなく」こなせていける人っていうのも、「得な性格」の一つかもしれない。英雄ではなく、生活レベルで役にたつ生活の知恵が満載。タイトルはいまひとつだが、内容としてはすぐにでも実践できるノウハウが紹介されている点に好感が持てる。

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