2009年10月18日日曜日

ぼくらの頭脳の鍛え方(文藝春秋)

著者:立花隆 佐藤優 出版社:文藝春秋 発行年:2009年
 書店にいくといきなり三段の平積み状態。著者がこの二人だから内容にはずれがあるわけがない。立花隆さんの「ネコビル」などをかつて筑紫哲也さんが御存命のこと訪問するテレビ番組があったが、筑紫さんの羨ましそうな顔が印象的だった。よってたつ基盤が違うので、この本にあげられている400冊を全部読もうとは思わないし、ヨーロッパのカルチャー源などまでたどりつく自信も読む気もないが、少なくともこの二人がここまで書籍を読み込んでさらに考えを尽くして執筆にあたっているという気迫が、新書の中からたちのぼってくる感じがある。
 機関銃について二人が語る場面があるが、同時にクリント・イーストウッドの「アウトロー」の一場面を思い出す。この映画の冒頭でクリント・イーストウッドは南軍の残党として機関銃を使用するのだが、実践的に機関銃が投入されたのはやはり南北戦争だという指摘があり、なるほどと思う。機関銃をキーワードに日露戦争や旅順攻略などにも話がおよび、もう一つ「203高地」(あおい輝彦主演)も連想。乃木将軍に対する二人の考え方の違いも興味深い。
 

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