2009年6月9日火曜日

断る力(文藝春秋)

著者:勝間和代 出版社:文藝春秋 発行年:2009年 評価:☆☆☆☆☆
 自分の機軸をしっかりさせ、さらに客観的評価も取り入れてスペシャリティを目指す。だれもができる目標ではないが少なくとも目標として掲げ、それに向けて努力するのは悪くない。断っても嫌われることはないとし、悪意の攻撃については冷静に対処。さらに自分自身のゆるぎない「軸」の確立のために「断る力」が必要だとする。ただし自分の軸を確立するプロセスでも客観的評価によって自分を過大評価するリスクは避けていくという謙虚な姿勢も好ましい。思考パターンを自ら分析し、さらに色々な手法を学習して実践することによってさらにプラスアルファを積み上げていこうという著者の主張には同感。最後には社会に対してノーという力も提唱されているのだが、これもまた一定の客観的評価を備えた上でのさらに高いレベルでの目標だと思う。自己啓発書籍というよりも実践スキルの紹介をした新書という感じ。

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