2008年11月23日日曜日

人間この信じやすきもの~迷信・誤信はどうして生まれるか~(新曜社)

著者:T.ギロビッチ 翻訳:守一雄・守秀子 出版社:新曜社 発行年:1993年 評価:☆☆☆☆☆
 「何もないところに何か見る」…月をみてそこにウサギの模様を見るなど人間がなんらかのパターン付けをしてしまい、間違った考えが補強されてしまうケースなどを考察。また自分に都合のいい情報だけを取り込んでさらに間違いを拡大していくケースなど、「落とし穴」的な人間の「考え方」「信念」のあやふやさを追求した本。翻訳もわかりやすく、「噂」や「超能力」「健康法」など、非科学的なものを信じやすくしてしまう「仕組み」を解読。広くみれば認知心理の本かもしれないが、ビジネス書籍としても学習のノウハウを学ぶ本としても利用することが可能。「信じたい」という思いを「信じた結果」や科学的合理性とはまた違うことをあらためてこの本で実感。また人間の思い込みの怖さなどがよくわかる。「何か」にマインドコントロールされてしまう前に、あらかじめ読んでおくときっと役に立つ場面がでてくるだろう。名著。

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