2010年8月29日日曜日

大聖堂 果てしなき世界 下巻(ソフトバンク クリエイティブ)

著者:ケン・フォレット 出版社:ソフトバンク クリエイティブ 発行年:2009年 本体価格:950円 評価:☆☆☆☆☆
 1346年から下巻が始まる。この1946年にフランス王太子はアキテーヌ公国へ侵攻。イングランド王はノルマンディへ、そしてクレシーの戦いでフランス王はイングランドに大敗する。その一方でいったんは退治されたと思われたペストがまた復活の兆しを見せる…。キングスブリッジの人口のうち約7分の1が死亡し、修道院の修道僧は集団逃亡、絶望のきわにたったかと思われたそのときに、大聖堂の再建設が始まる…。
 身近な農地や城壁の内側だけが「世界」であった人々のなかに、「大聖堂」を通じて「神」「宇宙」といった広大な概念とつながる回路が描かれる。ラストは前作と同じく読者を裏切らない展開へ。世界は絶望の物語ではなく希望がもてる展開でなければここまで続きっこない、っていう物語のとりあえずの「終結」まで中世を舞台にした人間模様がたっぷり670ページ!!

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