2010年8月6日金曜日

ビジョナリーカンパニー②(日経BP社)

著者:ジェームス・C・コリンズ 出版社:日経BP社 発行年:2001年 本体価格:2200円 評価:☆☆☆☆☆
 発行から10年が経過しようとしている本だが、第1作よりも高い評価を受け、さらにロングセラーが続く名作。アメリカの企業を抽出して統計学的に裏づけされた理論をわかりやすい用語で紹介。個人的にも第1作よりもこちらのほうがしっくりする感じがする。
 リーダーシップについても、謙虚さと職業人としての意志の強さを兼ね備えた第5水準のリーダーシップが一番重要とし、規律タイプのリーダーは一種危険ですらあると説く。またきわめて厳しい現実をみつめつつ、理想もしくは目標はゆるがせない(ストックデールの逆説)。特に有用だったのは「はずみ車の理論」。ゆっくりゆっくり力を加えているうちにいつのまにか加速がついてはずみ車が回転していく…というイメージは企業にも個人にとっても重要な「イメージ」ではないかと思う。「あれが転換点だったのだ」と自覚できる瞬間などはほとんどないが、気がついてみると5年前と今とでは確実に変化しているコトがある。それが「はずみ車」の理論で、努力を続けているのに成果がでない…という一種の高原現象に陥っている人には、かなり勇気付けられる理論ではないかと思う。

0 件のコメント: