2009年12月12日土曜日

ストロベリーナイト(光文社)

著者:誉田哲也 出版社:光文社 発行年:2008年
 60万冊突破という帯にひかれて購入。一気に読み終わる。う==ん。個性豊かな人物が多数登場して、それぞれがそれぞれに面白いのだが、警察モノだとやはり「震度0」みたいなリアリティが感じられず、どうしても「きれいごと」かも…。とふと思ってしまうような場面も。最終的には「みんな、それぞれいい人」というあたりに納得いかない気も。ノンキャリアでたたき上げの女性警部補が猟奇殺人事件の捜査をめぐって走り回るという設定もなんだかなー。この手の捜査で所轄の警察署だけで捜査を担当ということはおそらくないだろうし。捜査本部のIT能力ももっと実際は高いはず。また経歴についての洗い出しはこの小説ほど甘いものではないだろう…という気もする。が、60万冊も売れているということは、「ありそうで実はないだろう」という設定が微妙に読者の購買意欲をそそるのかもしれない。ラストの「落ち」については、途中ですでに個人的に「こういうラストかな?」と想像がついた部分も…。

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