単行本の発行が2004年で文庫本は今年の1月にでたばかり。「イン・ザ・プール」の続編にして,第131回直木賞受賞作品。「お笑い」タッチの短編集だが,内容としては前作以上に笑える。明らかに主人公の伊良部自体が「病人」なのだが,その様子を患者がみて自分自身の新たな生きがいにしているようなそんなたくましい情景が5つ。特に大学病院を舞台にした「義父のヅラ」は読んでいて転げるほど笑った。明らかにヅラとわかっている学部長でもある義父のヅラを「はがしてみたい」という衝動にかられる精神科医。ラストはついに…という展開なのだが,こういう瞬間,けっこう実際にあるものなんだよなあ…。「ホットコーナー」では,プロ野球選手を題材に「コントロール」について考えさせられる。笑いと「泣き」のこの見事な調和と「最悪」にみえる「暗さ」との対比が見事な作品集。なにかこの作風の落差もまた一つの魅力かも。
かなりいろいろな分野の書籍を読みますが、まずはビジネス関連書籍を中心に…なお個人的な☆印ですのであまり御参考にはなさらず…自分の好きな本を読んで好きなように活用していただく一助になればと思います。現在合計で2143冊の書籍についてアップロードしています_¢(0-0ヘ)。そろそろ「タグ」をまめにつけて整理していこうかな、と考えています。順不同ですがそのうちに分類基準を決めていきます【^_^】 「濫読」ではあるのですが、定期的に 1.民法・会社法 2.財務会計 3.近代経済学 4.流通・マーケティング 5.世界史関係 の書籍は読むようにしています。
2008年9月15日月曜日
空中ブランコ(文藝春秋)
単行本の発行が2004年で文庫本は今年の1月にでたばかり。「イン・ザ・プール」の続編にして,第131回直木賞受賞作品。「お笑い」タッチの短編集だが,内容としては前作以上に笑える。明らかに主人公の伊良部自体が「病人」なのだが,その様子を患者がみて自分自身の新たな生きがいにしているようなそんなたくましい情景が5つ。特に大学病院を舞台にした「義父のヅラ」は読んでいて転げるほど笑った。明らかにヅラとわかっている学部長でもある義父のヅラを「はがしてみたい」という衝動にかられる精神科医。ラストはついに…という展開なのだが,こういう瞬間,けっこう実際にあるものなんだよなあ…。「ホットコーナー」では,プロ野球選手を題材に「コントロール」について考えさせられる。笑いと「泣き」のこの見事な調和と「最悪」にみえる「暗さ」との対比が見事な作品集。なにかこの作風の落差もまた一つの魅力かも。
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