2008年9月28日日曜日

直撃!裏ビジネス最前線(ぶんか社)

編:バビロン 出版社:ぶんか社 発行年:2005年 評価:☆
 地域通貨発行人、闇のNPO法人、先物取引悪徳業者、地下銀行などの裏ビジネスについてインタビューと取材で構成。地域通貨発行人については類似の「円天」がすでに表の世界で話題になったが、NPO法人についてはまだ課題も多いことは想像がつく。標準課税される金額も株式会社よりは低く、「これから設立するのであればNPO法人」といった発言もこの本で紹介されている。ただやはりデータが古くなってきている印象は否めない。先物取引についてもヘッジ専門でちゃんとした会社もあるのだろうが、電話営業などについては一時かなり強引な勧誘電話が目立った。今はおそらく先物取引を個人でやろうという人は相当レアになってきたのではないか。また両建てのリスクや「向かい玉」といったカラ取引をされたら、先物取引の損失はさらにふくらみ、何処へ流れるかもわからないお金を差金決済で支払うことにもなる。あれこれ手口は公開されているがすでにもう周知になっている部分もあり、おそらく「賢い人」はこの本に書かれている手口とは別個の分野で新しい手法を闇で展開しているのだろう。だがしかし、万が一、「裏ビジネス」の手口を知らない方には一読しておくことを進めたい。きわめてシンプルな図式で利幅の大きい仕事が裏ビジネス。その手口や裏ビジネス展開の「考え方」を知っておくことは生活防衛のためにも必要なことだ。

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