2009年7月26日日曜日

脳を活かす生活術(PHP研究所)

著者:茂木健一郎 出版社;PHP研究所 発行年:2009年
 「こら大変なことに…」と思ったときにけっこう今月役にたった本。日常生活やビジネススキルの書籍としても読めるが、危機管理の本としても非日常的事件に遭遇しても使える内容だと思う。
 「自分を笑う」ことによって、「自己回復」や「メタ認知」といった機能が発揮されるということ、プライドを手放すことで空白になった部分に別の要素が入り込んでくること、記録することで記憶や思考が意味を持ち経験へと熟成していくこと、自分が変われば記憶の解釈も変わること、新しいことに挑戦することで脳のシナプス構造をかえて活性化できること、何かをするために何もせずに「待つ」こと、どのように変化するかわからない偶有性を活用し、楽しむこと。
 特に偶有性を楽しむという概念はともすれば安定化志向になりがちな自分にとっては有効な概念で、この本といえば「偶有性」とイコールになるぐらい自分のここ数ヶ月の中では有効に活用した概念である。
 将来は常に変化し、自分はその不安定な中で動き回るしかないのだが、それを避けるのではなく、むしろ楽しんでいくという姿勢こそが「脳を活かす生活」ということになりそうだ。

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