2009年3月23日月曜日

特上カバチ!!第11巻(講談社)

原作:田島隆 漫画:東風孝広 出版社:講談社 発行年:2008年 評価:☆☆☆
 「親の親権」をめぐる題材。未成年には通常両親が親権を行使するが、その親権を行使する父親が「とんでもない悪人」だとしたらどうするのか。依頼人はやはり弁護士に依頼するには収入が足らない普通の街の家族で。こうした事例で弁護士がでてくるケースは現実としても稀だろう。実際、この行政書士はどうやって利益をあげているのか、あげる目算があるのかは不明だが、「法律屋」のプライドにかけて、闇金融事務所そのほかにもどこどこおしかけていく。こんなマルチで頼りになる行政書士事務所があれば、かなりはやることは間違いないが、闇金融相手でしかも家族間のドロドロまで足を踏み入れての活動は楽じゃなさそうだ。いわゆるDVと法律の矛盾、高利貸付金の裏側などを徹底的に暴いていく。携帯電話の録音機能なども意外な場所で使用されていて、万が一のケースには日常生活でも応用がきく小技も紹介されている。借金はもちろんしないのがベストだし、連帯保証人などももちろんならないのがベスト。ただ未成年の父親が「ダメ男」で偽造した借用証書もしくは親権を利用した借用証書を作成した場合の防衛はどうすればいいのか。なさそうで、実はけっこうありそうなケースである。

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