2009年5月26日火曜日

協力する力(アクタスソリューション)

著者:フランクリン・コヴィー社特別編集 出版社:アクタスソリューション 発行年:2008年
 「信頼残高」を重視する本を出していたアクタスソリューションが最終的には清算型の自己破産という形で債権者の信頼を裏切ったのは残念。とはいえこの本は現在はキングベアー出版があとを引き継いでいる。この本のメインは「相乗効果をいかに発揮するか」というチームワークの視点。個々の重要課題を片付けていく力などがある程度確立されたら、次は組織全体で個々の能力や特色をいかに組み合わせてシナジー効果を発揮していくのかという視点にうつる。一人でできることは限定されているので、当然の流れだが、こうしてみると自己啓発本の古典といわれている理由もだんだんわかってくる。この「7つの習慣」のビジョンの共有などのテーマはそれだけで一冊の自己啓発になるほど多数の書籍になっている。が、それをバラバラに読んでいくよりもフランクリン・コヴィーの体系にあてはめて考えていくとバラバラだったものがそれなりにシステマチックに理解できるようになっている。新しい結果や新しい可能性を見つけ出すためにはどう考えて習慣にしていくべきか…というこの視点もまたフランクリンの趣旨にそう形で他の著者の本ともリンクさせておさえることができるのがメリットか。長く売れて、長く読まれている本にはやはりそれなりの長所が多数あるものだ。

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