2007年12月17日月曜日

刑務所の中

著者名;花輪和一 発行年(西暦);2000 出版社;青林工藝舎
 著者の花輪和一は拳銃不法所持にて懲役3年の実刑判決をいいたされ、拘置所をへて札幌刑務所、函館刑務所に服役する。実際の体験を基礎にしてオリジナルの花輪ワールドを展開しているのだが、これが無茶苦茶面白い。また詳細な刑務所内部の描写や懲役房の様子などもよく描かれている。閉ざされた空間に男性ばかりだが、かなり清潔な空間ともいえ、暴力や性の描写などはいっさいなく、むしろ「食」に対する異常なこだわりが描写されていて興味深い。おそらくそれぞれの受刑者の人間性が反映されてくるのだろうが極限状態にあっても画家魂を失わずに受刑した著者に感服する。そしてまた、ホコリ・食事の細密な描写はおそらく歴史的資料にもなるだろう。

0 件のコメント: