著者名;山本直人 発行年(西暦);2004 出版社;東洋経済新報社
マーケティングの用語などがある程度かみくだかれて説明されており、しかもそれを応用していこうという姿勢で書かれている。博報堂の現役有名ビジネスパーソンが執筆したものだが、実務家らしい実益性を重視した構成となっており、実際に応用してみる価値があるものがかなり含まれている。特に人文科学系統の読書が有意義である点は多くのビジネスパーソンが指摘するところだが、この本でもそれは強調されている。
一種の日本文化の「折り合う」というところと「自己実現のわな」あるいは「自己認識」「アイデンティティ」といった言葉にはまる危険性の指摘が興味深い。
他の人間との折り合いが同時に自己実現やアイデンティティにもつながるという指摘は、やや曲解されて日本に伝わった「自己」という言葉のあり方にも疑問をなげかける。「他者」というものが存在して「自己」があるのであってそこはやはり落とせないところだ。非常に有意義な内容だと思う。表紙がやや派手すぎるのが難点か。
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