著者名 ;神田安積・佃克彦 発行年(西暦);2002 出版社;一橋出版
フランス革命からの人権思想や基本的人権の解説とともに、長沼ナイキ訴訟などの判例解説と社会権・自由権さらにはプログラム規定の問題点などを明らかにする
通説とは思えないが、ただしこうした見解が存在するという事実もみておかないと最高裁の判例について立体的な理解は難しいであろう。プログラム規定にたてば生存権というものは権利ではなく国家に課せられた一種の「責務」という理解になるが、これはこれでメリットはある考え方ではある。時にフランス革命の歴史にさかのぼりさらには現代の最高裁判例などを紹介し、書籍の中には不当逮捕されたときの「ケーススタディ」が漫画で紹介されている。やややりすぎという声と「これぐらいの論調の本があってもよい」と反応は二分化されるだろう。ただし薄い上に判例そのものの流れは頭に入るので読んでおいて損はない一冊である。憲法の私人間効力についてもこの本で初めて問題の構造が理解できた(三菱樹脂事件が有名な判例)。
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