著者名 ;藤井孝一 発行年(西暦);2004 出版社;筑摩書房
元金融機関の社員で中小企業診断士の資格をもつ経営コンサルタントの週末起業の話。いわゆるサラリーマンを4つの種類に分類した上でまず週末熱中型のサラリーマンをめざし、その後、週末企業型サラリーマンへの段階的進化をとく。これはある意味ではかなり現実的な書籍であり金銭面においても優れた洞察力がある。資格取得にはなんの意味も無いと書いているが逆に中小企業診断士程度の資格ももっていない経営コンサルタントなど需要がほとんどないであろう。やはり学歴や資格は、「こけおどし」であっても保有していたほうがしていないほうより有利である。
昨今の企業家ブームと一線を画している点は固定費や初期投資などの計算や概念をちゃんと提示している点である。金銭面の感覚やリスクを認識していない企業家ブームは危険ですらある。しっかり本業で稼ぎながら、週末にそれなりのスキルアップをはかるという方向性は間違いではあるまい。
情報産業が固定費がいらない点で参入しやすいが、しかし情報産業で新しい機軸を生み出すのは至難の業でもある。ウェブなどは無数にできあがっている上にこれで有料制にしても無料の良質なサイトと競合するのはかなり無謀だ。コンサルタント業も固定費はいらないが(一見は)、経営が軌道にのるまでの無形の投資額はそれなりのものだろう。
人脈の形成について「名刺の交換」は意味が無い‥「一緒に仕事をする」という指摘も納得がいく。いたずらに広範囲に人間関係を拡大しても年賀状の数ばかりが増加して結局のところ何の将来キャッシュ・フローにも結合しないケースが多い。やはり人間関係は量ではなく質でありそうした点についても言及されているのは評価できる。
しかしこうした新書本だけ読んで実際に起業しようなどと考えるのも甘いのであってやはり地道な努力でチャンスがきたならばいつでもつかまえることができるように準備しておくのが当面のサラリーマンのありかただろう。海外勤務や大学院ばかりがキャリアアップの場所ではない。今いるここでどれだけ最大限に備えられている資源を活用できるかがポイントである。制約のある中で、最大限の活用ができない人間には、やはり、世間は冷たい。
かなりいろいろな分野の書籍を読みますが、まずはビジネス関連書籍を中心に…なお個人的な☆印ですのであまり御参考にはなさらず…自分の好きな本を読んで好きなように活用していただく一助になればと思います。現在合計で2143冊の書籍についてアップロードしています_¢(0-0ヘ)。そろそろ「タグ」をまめにつけて整理していこうかな、と考えています。順不同ですがそのうちに分類基準を決めていきます【^_^】 「濫読」ではあるのですが、定期的に 1.民法・会社法 2.財務会計 3.近代経済学 4.流通・マーケティング 5.世界史関係 の書籍は読むようにしています。
2007年12月21日金曜日
地図はこんなに面白い
著者名;ハイパープレス 発行年(西暦);1999 出版社;PHP研究所
地図がプロパガンダに用いられた話、中世暗黒時代(アリストテレス哲学と神学が奇妙に合体した時代)に本来あるべき地図が「歪曲」されていた時代の紹介など文庫本にしてはもりだくさんな内容。古代ギリシアやローマ時代の地図はわりと科学的観点から作成されていたようだが、エラストテネスやプトレマイオスの業績は、ほかの科学的発見と同様にアラブのイスラム教世界に継承されていた。9世紀にプトレマイオスの天文学の業績がアッバース朝でアラビア語に翻訳され、イスラム地理学が胎動しはじめる。アル・フワリズミがあらためて地球を測定しなおしたりするなど、この時代のイスラム圏での業績はやはり再評価されてしかるべきである。中世キリスト教世界がうみだしたTO図(マッパ・ムンディ)は宗教的世界そのものであり、宗教的必然性から奇妙なものが書き込まれたものとなっている。その紹介もちゃんと掲載されている。16世紀にメルカトルが地図上の角度を正しく測定するメルカトル図法を考案。海難事故の防止に役立つ。ただしメルカトル図法の面積は歪曲されているので、南極・北極にちかくなればなるほど面積は広くなる。これをアメリカは利用し、ソビエト連邦を実際よりも大きく表示したこの地図で共産主義の脅威を訴える。現在GISとよばれるデジタル技術で土地開発や分析などが行われているが、これはまたハンバーガーショップの出店計画などにも利用されている。15世紀後半じゃら17世紀初頭までのヨーロッパにいきた探検家の紹介(地図の測定に貢献)など地図にまつわる雑学が紹介されている。ただし後半若干ネタ切れの様相も呈しているが、この種類の文庫本にしては面白い。入門書として利用すべきものなのだろう。巻末に専門文献の一覧が掲載されており、これを利用していくのが正しい方法であるともいえる。「東京の都市計画」(岩波書店)や「世界図の歴史」(平凡社)といったあたりが注目か。
地図がプロパガンダに用いられた話、中世暗黒時代(アリストテレス哲学と神学が奇妙に合体した時代)に本来あるべき地図が「歪曲」されていた時代の紹介など文庫本にしてはもりだくさんな内容。古代ギリシアやローマ時代の地図はわりと科学的観点から作成されていたようだが、エラストテネスやプトレマイオスの業績は、ほかの科学的発見と同様にアラブのイスラム教世界に継承されていた。9世紀にプトレマイオスの天文学の業績がアッバース朝でアラビア語に翻訳され、イスラム地理学が胎動しはじめる。アル・フワリズミがあらためて地球を測定しなおしたりするなど、この時代のイスラム圏での業績はやはり再評価されてしかるべきである。中世キリスト教世界がうみだしたTO図(マッパ・ムンディ)は宗教的世界そのものであり、宗教的必然性から奇妙なものが書き込まれたものとなっている。その紹介もちゃんと掲載されている。16世紀にメルカトルが地図上の角度を正しく測定するメルカトル図法を考案。海難事故の防止に役立つ。ただしメルカトル図法の面積は歪曲されているので、南極・北極にちかくなればなるほど面積は広くなる。これをアメリカは利用し、ソビエト連邦を実際よりも大きく表示したこの地図で共産主義の脅威を訴える。現在GISとよばれるデジタル技術で土地開発や分析などが行われているが、これはまたハンバーガーショップの出店計画などにも利用されている。15世紀後半じゃら17世紀初頭までのヨーロッパにいきた探検家の紹介(地図の測定に貢献)など地図にまつわる雑学が紹介されている。ただし後半若干ネタ切れの様相も呈しているが、この種類の文庫本にしては面白い。入門書として利用すべきものなのだろう。巻末に専門文献の一覧が掲載されており、これを利用していくのが正しい方法であるともいえる。「東京の都市計画」(岩波書店)や「世界図の歴史」(平凡社)といったあたりが注目か。
SEの生態
著者名;きみたりゅうじ 発行年(西暦);2003 出版社;技術評論社
もともと編集業を生業とするものにとって、一番の悩みの種は「売れる本」を作り上げるテクニックが確立されていないということにつきる。ジャンルは違えど、経済関係・実用書・純文学・写真雑誌すべての編集者が同じ悩みを抱えているのではないか。写真集も一時は隆盛をほこったものの最近ではよほどのことがないかぎり書店では平積みにすらならない。ブックオフでは写真集を1冊300円にしていたが、それでも買っている人はいなかった‥。そうした自分にとって最近の興味はSEという人たちとの業務内容の共通性である。しかしシステムエンジニアリングは、その実行計画も含めてかなりの部分がスキルとして確立されている。そうした技法を何とか自分の仕事に取り込めないものかと模索している中でであった一冊である。
①企業のシステム開発の最初の工程はクライアントの「要求定義」に始まるが、筆者は要求定義を「できることとできないことの明確化」と一刀両断する。確かにクレームや要望はいかなる仕事にもあれど、「できないこと」についてはどうしようもない。
②あらゆるソフトウェアには常にバグがあり、だからこそ安定したソフトウェアを開発するには、旧技術も活用すること(編集でもなんでもかんでもデジタル化すればいいというわけでもない。写植技術という旧式技術の印刷の美しさはレーザプリンタなどではだせない)
③「設計の上流工程を無視した製造はありえない」‥編集の上流工程でもある企画がぼそぼそだといかにお金をかけても売れない(はず)。
④「システム開発は業務改善のスペシャリスト」(編集も一応、日本語のスペシャリストとかおもわれがちだがぜんぜんそんなことはない。しかし担当している本の種々の状況はSEと同様に最低限把握しておくべきだろう)
⑤「肩書きによって相手を信用するのではなく、自らの目で相手を測ること」(ああああ、これは編集も同様。肩書きは立派でも原稿はぐずぐずってなことは山ほどある)
種々の格言・名言の中で筆者の心意気は次の文章にあるだろう。「限られた時間内で最大限の満足度を与えるシステムをバグなしで提供して利益をあげる」。結局のところお客様あってのシステム、お客様あっての書籍‥。相手を無視した商品はやはり提供したところで自分自身の満足もなければ利益もあがらない。デジタルもアナログもその点はベースとして共通しているものだと思う。実用度は最高。システム開発やプロジェクト管理といった言葉も読み進めていくうちに理解できるような配慮がなされている。SE志望者のみならずビジネス本としてお勧めしたい好著。
もともと編集業を生業とするものにとって、一番の悩みの種は「売れる本」を作り上げるテクニックが確立されていないということにつきる。ジャンルは違えど、経済関係・実用書・純文学・写真雑誌すべての編集者が同じ悩みを抱えているのではないか。写真集も一時は隆盛をほこったものの最近ではよほどのことがないかぎり書店では平積みにすらならない。ブックオフでは写真集を1冊300円にしていたが、それでも買っている人はいなかった‥。そうした自分にとって最近の興味はSEという人たちとの業務内容の共通性である。しかしシステムエンジニアリングは、その実行計画も含めてかなりの部分がスキルとして確立されている。そうした技法を何とか自分の仕事に取り込めないものかと模索している中でであった一冊である。
①企業のシステム開発の最初の工程はクライアントの「要求定義」に始まるが、筆者は要求定義を「できることとできないことの明確化」と一刀両断する。確かにクレームや要望はいかなる仕事にもあれど、「できないこと」についてはどうしようもない。
②あらゆるソフトウェアには常にバグがあり、だからこそ安定したソフトウェアを開発するには、旧技術も活用すること(編集でもなんでもかんでもデジタル化すればいいというわけでもない。写植技術という旧式技術の印刷の美しさはレーザプリンタなどではだせない)
③「設計の上流工程を無視した製造はありえない」‥編集の上流工程でもある企画がぼそぼそだといかにお金をかけても売れない(はず)。
④「システム開発は業務改善のスペシャリスト」(編集も一応、日本語のスペシャリストとかおもわれがちだがぜんぜんそんなことはない。しかし担当している本の種々の状況はSEと同様に最低限把握しておくべきだろう)
⑤「肩書きによって相手を信用するのではなく、自らの目で相手を測ること」(ああああ、これは編集も同様。肩書きは立派でも原稿はぐずぐずってなことは山ほどある)
種々の格言・名言の中で筆者の心意気は次の文章にあるだろう。「限られた時間内で最大限の満足度を与えるシステムをバグなしで提供して利益をあげる」。結局のところお客様あってのシステム、お客様あっての書籍‥。相手を無視した商品はやはり提供したところで自分自身の満足もなければ利益もあがらない。デジタルもアナログもその点はベースとして共通しているものだと思う。実用度は最高。システム開発やプロジェクト管理といった言葉も読み進めていくうちに理解できるような配慮がなされている。SE志望者のみならずビジネス本としてお勧めしたい好著。
大逆転 日本の金融
著者名;田邊 敏憲 発行年(西暦);2003 出版社;中央公論新社
クレジットクランチを防ぐための電子情報の開示について解く。会計と税制の整備とともに、中小企業財務データベースと国際標準方式であるXBRLの導入について考える。また経済産業省の「中小企業の会計に関する研究会報告書」についてもふれ、中小企業の物的担保や個人保証に頼らない資金調達の拡大、つまりは信頼性のある計算書類(財務諸表)の作成・公開の重要性を説く。IT革命により2002年4月より計算書類の広告はインターネットによっても可能となった。これに加えてXBRLによるディスクロージャーを行えば中小企業の資金調達はより活発になる。
アメリカ会計基準においても大企業と中小企業とでは、二段構えになっていること、IASBでも中小企業向け会計基準の検討が始まっている。日本でも企業規模による属性の違い、負担可能なコスト、計算書類の目的などを考慮して中小企業に適切な会計のあり方を考える時期にきているという認識は拡大している。
適切なクレジットプライシング機能とXBRL、そして財務データベースの確立が進めばあらゆる意味で金融業界に革新が起きるであろう。しかしこの本は2003年に出版されたが、その歩みはまだ遅い。社会投資型のファイナンスなどもその必要性はあるが、まだ日本では不良債権の問題が残っている。
かなり内容的には近代経済学・国際会計基準などの基礎知識を要求する新書ではあるが、提起している内容や課題は2004年の現在もまだ有効であろう。
クレジットクランチを防ぐための電子情報の開示について解く。会計と税制の整備とともに、中小企業財務データベースと国際標準方式であるXBRLの導入について考える。また経済産業省の「中小企業の会計に関する研究会報告書」についてもふれ、中小企業の物的担保や個人保証に頼らない資金調達の拡大、つまりは信頼性のある計算書類(財務諸表)の作成・公開の重要性を説く。IT革命により2002年4月より計算書類の広告はインターネットによっても可能となった。これに加えてXBRLによるディスクロージャーを行えば中小企業の資金調達はより活発になる。
アメリカ会計基準においても大企業と中小企業とでは、二段構えになっていること、IASBでも中小企業向け会計基準の検討が始まっている。日本でも企業規模による属性の違い、負担可能なコスト、計算書類の目的などを考慮して中小企業に適切な会計のあり方を考える時期にきているという認識は拡大している。
適切なクレジットプライシング機能とXBRL、そして財務データベースの確立が進めばあらゆる意味で金融業界に革新が起きるであろう。しかしこの本は2003年に出版されたが、その歩みはまだ遅い。社会投資型のファイナンスなどもその必要性はあるが、まだ日本では不良債権の問題が残っている。
かなり内容的には近代経済学・国際会計基準などの基礎知識を要求する新書ではあるが、提起している内容や課題は2004年の現在もまだ有効であろう。
人生の勝敗は週末で決まる
著者名;西山昭彦 発行年(西暦);2004 出版社;生活情報センター
ビジネス本の特徴として、とにかくタイトルが大げさになるという傾向がある。販売戦略上やむをえないとは思うが、レジにもっていく消費者の身にもなってほしい‥。とはいえこの本は週末の過ごし方だけには限定されない内容が含まれている。仕事のアウトプットは「スキル×やる気」といった明瞭な数式化も理解しやすい。いい仕事をしたければ、スキルを高めるか、やる気を高めるかのどちらかということになるわけで、その後の具体的処理手続は各個人が考えればいいということになる。目標をたてることの重要性は各ビジネス本に共通していることだが、西山氏の目標は「生涯現役」つまり「肩書きの無いところでどれだけ通用するか」ということにつきる。西山氏個人の目標が設定されていることと、すでに野村克也氏のような具体例があることから、こうした目標設定も実践にうつしやすい。またその下位概念として分析力と実践力があげられているが、これもまた古くは世阿弥の時代からいわれていた「観察」や「鍛錬」といった概念と結びつく。知識はただ単にしっているというだけではなくそれを活用できるようにするといった指摘も有用だ。要は西山氏なりの実線例を書籍としてまとめられたといった感じが強い本だがそれはそれで実用度は高い(もっともその内容を実践しなければならないのだが)。タイトルとそれから関連書籍の文献などのコーナーを重視して編修してほしかったのが難点。また価格が1300円+税はちょっと高すぎる。大方の読者は似たような本をブックオフで入手できるのであるから、1000円を切る価格設定をめざしてほしい。とはいえ実用度は星印4つ。社会人大学を活用している点も好感がもてる。
ビジネス本の特徴として、とにかくタイトルが大げさになるという傾向がある。販売戦略上やむをえないとは思うが、レジにもっていく消費者の身にもなってほしい‥。とはいえこの本は週末の過ごし方だけには限定されない内容が含まれている。仕事のアウトプットは「スキル×やる気」といった明瞭な数式化も理解しやすい。いい仕事をしたければ、スキルを高めるか、やる気を高めるかのどちらかということになるわけで、その後の具体的処理手続は各個人が考えればいいということになる。目標をたてることの重要性は各ビジネス本に共通していることだが、西山氏の目標は「生涯現役」つまり「肩書きの無いところでどれだけ通用するか」ということにつきる。西山氏個人の目標が設定されていることと、すでに野村克也氏のような具体例があることから、こうした目標設定も実践にうつしやすい。またその下位概念として分析力と実践力があげられているが、これもまた古くは世阿弥の時代からいわれていた「観察」や「鍛錬」といった概念と結びつく。知識はただ単にしっているというだけではなくそれを活用できるようにするといった指摘も有用だ。要は西山氏なりの実線例を書籍としてまとめられたといった感じが強い本だがそれはそれで実用度は高い(もっともその内容を実践しなければならないのだが)。タイトルとそれから関連書籍の文献などのコーナーを重視して編修してほしかったのが難点。また価格が1300円+税はちょっと高すぎる。大方の読者は似たような本をブックオフで入手できるのであるから、1000円を切る価格設定をめざしてほしい。とはいえ実用度は星印4つ。社会人大学を活用している点も好感がもてる。
ニッポンの教育
著者名;和田秀樹・テリー伊藤 発行年(西暦);2004 出版社;PHP研究所
テリー伊藤といえば天才プロデューサーであると同時に、何某宗教団体に対して正面きって喧嘩するなど無茶な人でもある。また和田秀樹さんといえば精神科医であると同時に、文部科学省や文化庁に喧嘩を売る(もしくは批判を加えるなど)それなりに過激である。「愛国心」を結果論で認識すべきという論調は多くの人間の賛同を得るのではないだろうか。
さてこの本では教育論とりわけ現行の教育指導要領についての批判が多いが、実際のところ「ゆとり教育」の結果、自主的に勉強する小学生や中学生が減少する一方で、夜遅くまで進学塾にいく小学生もすくなからず存在するという二極化現象を生み出している。おそらくは家庭内の所得階層や両親の学歴がそのまま子供に引き継がれていくのだろうが、ゆとりのある家計のもとに育った子供は楽器の練習や塾などでの補習で鍛えられ、そうでない家庭の子供は「ゆとり」で育っている。これはおそらく将来大きな差異になることは間違いない(後でキャッチアップしていく大変さは文部科学省にはわからないのだろう)。また佐世保の残虐な事件なども「ゆとり」真っ只中の小学生が起こしているが、こうした行動も自主的な意欲の現われなのだろうか。
社会民主主義はいたずらな「平等」を訴えて、かえって「悪平等」をもたらした。それがゆえに社会党は党組織を変更せざるを得なかったのだろうが、いつのまに文部科学省は日教組のようなことをやり始めたのだろうか。
オリジナルな発想などそうそう簡単に出るものではない。そんな現実に日本の官僚自身がきづくことが大事だと思う。
テリー伊藤といえば天才プロデューサーであると同時に、何某宗教団体に対して正面きって喧嘩するなど無茶な人でもある。また和田秀樹さんといえば精神科医であると同時に、文部科学省や文化庁に喧嘩を売る(もしくは批判を加えるなど)それなりに過激である。「愛国心」を結果論で認識すべきという論調は多くの人間の賛同を得るのではないだろうか。
さてこの本では教育論とりわけ現行の教育指導要領についての批判が多いが、実際のところ「ゆとり教育」の結果、自主的に勉強する小学生や中学生が減少する一方で、夜遅くまで進学塾にいく小学生もすくなからず存在するという二極化現象を生み出している。おそらくは家庭内の所得階層や両親の学歴がそのまま子供に引き継がれていくのだろうが、ゆとりのある家計のもとに育った子供は楽器の練習や塾などでの補習で鍛えられ、そうでない家庭の子供は「ゆとり」で育っている。これはおそらく将来大きな差異になることは間違いない(後でキャッチアップしていく大変さは文部科学省にはわからないのだろう)。また佐世保の残虐な事件なども「ゆとり」真っ只中の小学生が起こしているが、こうした行動も自主的な意欲の現われなのだろうか。
社会民主主義はいたずらな「平等」を訴えて、かえって「悪平等」をもたらした。それがゆえに社会党は党組織を変更せざるを得なかったのだろうが、いつのまに文部科学省は日教組のようなことをやり始めたのだろうか。
オリジナルな発想などそうそう簡単に出るものではない。そんな現実に日本の官僚自身がきづくことが大事だと思う。
40歳から「脳」と「心」を活性化する
著者名;和田秀樹 発行年(西暦);2004 出版社;講談社
2002年に単行本「40歳からどう積極人間になるか」を文庫本にしたもの。単行本の段階ですでに入手していたが、あらためて加筆修正の部分も含めて再読するべく購入。
「感情の老化」について筆者はあらためて喚起を促す。どうしても年をとればものわかりがよくなる部分がある(逆に言うと、いこじにもなる)わけだが、柔軟性や感受性といったものは一端失うともう取り戻すことは難しい。そして40歳以降に感受性を育てていくというのはなかなか難しい。
本書では記憶の保持には注意が必要としているが、それは感受性の有無にも左右される問題だ。文庫本にあって単行本よりもさらに持ち歩きがしやすくなったことはメリットだ。
2002年に単行本「40歳からどう積極人間になるか」を文庫本にしたもの。単行本の段階ですでに入手していたが、あらためて加筆修正の部分も含めて再読するべく購入。
「感情の老化」について筆者はあらためて喚起を促す。どうしても年をとればものわかりがよくなる部分がある(逆に言うと、いこじにもなる)わけだが、柔軟性や感受性といったものは一端失うともう取り戻すことは難しい。そして40歳以降に感受性を育てていくというのはなかなか難しい。
本書では記憶の保持には注意が必要としているが、それは感受性の有無にも左右される問題だ。文庫本にあって単行本よりもさらに持ち歩きがしやすくなったことはメリットだ。
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